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コイト電工は平成6(1994)年頃からアルミ灯器の製造を自社で開始した。ただし、昭和62(1987)年から九州など一部の地域では信号電材の[[ODM]]として小糸工業銘板(かつ、[[レンズ]]も小糸工業で使用されていたレンズ)の[[電材もどき|アルミ灯器]]が設置されていた。
コイト電工は平成6(1994)年頃からアルミ灯器の製造を自社で開始した。ただし、昭和62(1987)年から九州など一部の地域では信号電材の[[ODM]]として小糸工業銘板(かつ、[[レンズ]]も小糸工業で使用されていたレンズ)の[[電材もどき|アルミ灯器]]が設置されていた。


初期は[[小糸A型灯器|分割型]]を製造しており、分割型の場合は[[銘板]]の[[形式]]の末尾が'''A'''となる。これはAluminumの略と推測される。平成9(1997)年より[[小糸D型灯器|一体型]]の製造に順次移行した際、形式の末尾は'''D'''となる。これはDie-Castの略と推測される。このことから、小糸工業のアルミ灯器はそれぞれ'''小糸A'''、'''小糸D'''などと呼ばれることもある。
初期は[[小糸A型灯器|分割型]]を製造しており、分割型の場合は[[銘板]]の[[形式]]の末尾が'''A'''となる。これはAluminumの略と推測される。平成9(1997)年より[[小糸D型灯器|一体型]]の製造に順次移行した際、形式の末尾は'''D'''となる。これはDie-Castの略と推測される。このことから、小糸工業のアルミ灯器はそれぞれ'''[[小糸A型灯器|小糸A]]'''、'''[[小糸D型灯器|小糸D]]'''などと呼ばれることもある。


レンズは原則[[ブツブツレンズ#小糸ブツブツレンズ|小糸ブツブツレンズ]]だが、徳島県などに[[網目レンズ|小糸網目レンズ]]を取り付けた灯器が存在したほか、[[西日対策レンズ]]として[[渦巻レンズ]]や[[スフェリカルレンズ]]が採用されることもあった。また、ブツブツレンズに関しては平成10(1998)年末頃からより濃色になったものが設置されるようになった。
レンズは原則[[ブツブツレンズ#小糸ブツブツレンズ|小糸ブツブツレンズ]]だが、徳島県などに[[網目レンズ|小糸網目レンズ]]を取り付けた灯器が存在したほか、[[西日対策レンズ]]として[[渦巻レンズ]]や[[スフェリカルレンズ]]が採用されることもあった。また、ブツブツレンズに関しては平成10(1998)年末頃からより濃色になったものが設置されるようになった。
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=== [[京三製作所]] ===
=== [[京三製作所]] ===
京三製作所も昭和61(1986)年から平成6(1994)年頃まで[[電材もどき|信号電材の筐体]]を使用していた。平成7(1995)年頃に自社製造を開始し、分割型灯器が設置され始めた。このデザインは日本信号とも若干異なる独自のデザインとなっている。
京三製作所も昭和61(1986)年から平成6(1994)年頃まで[[電材もどき|信号電材の筐体]]を使用していた。平成7(1995)年頃に自社製造を開始し、[[京三アルミ分割型|分割型灯器]]が設置され始めた。このデザインは日本信号とも若干異なる独自のデザインとなっている。


平成11(1999)年より、一体型灯器の製造に移行した。京三製作所は一体型灯器に2種類の形状が存在する。
平成11(1999)年より、一体型灯器の製造に移行した。京三製作所は一体型灯器に2種類の形状が存在する。
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=== [[信号電材]] ===
=== [[信号電材]] ===
信号電材はアルミ灯器を日本で初めて開発したメーカーとされており、昭和61(1986)年にプロトタイプとして、筐体の角が丸く耳が存在しない形状の信号灯器を九州地方を中心に試験設置した<ref group="注釈">ただし、現存するプロトタイプのものはいずれも信号電材の銘板ではない。</ref>。ほとんどの場所は更新されており、数か所残るのみである。[[一灯点滅]]タイプも製造されていた。
信号電材はアルミ灯器を日本で初めて開発したメーカーとされており、昭和61(1986)年に[[プロトタイプ]]として、筐体の角が丸く耳が存在しない形状の信号灯器を九州地方を中心に試験設置した<ref group="注釈">ただし、現存するプロトタイプのものはいずれも信号電材の銘板ではない。</ref>。ほとんどの場所は更新されており、数か所残るのみである。[[一灯点滅]]タイプも製造されていた。


九州や中国地方などでは、鉄板灯器の代わりにこの信号電材のアルミ灯器を早期から採用することがあり、そのような場所では昭和62(1987)年から分割型量産期の設置が開始されている。プロトタイプとは異なり、両端は耳の代わりに丸みを帯びており、中央部分は角がある。また、上部と下部に突起のようなものがついており、トゲトゲした見た目になっているのも特徴。鉄板灯器を採用していた都道府県に関しては原則平成7(1995)年頃よりの採用となったところが多い。また分割型がほとんど採用されなかった都道府県も存在する。
九州や中国地方などでは、鉄板灯器の代わりにこの信号電材のアルミ灯器を早期から採用することがあり、そのような場所では昭和62(1987)年から[[信号電材アルミ分割型|分割型]]量産期の設置が開始されている。プロトタイプとは異なり、両端は耳の代わりに丸みを帯びており、中央部分は角がある。また、上部と下部に突起のようなものがついており、トゲトゲした見た目になっているのも特徴。鉄板灯器を採用していた都道府県に関しては原則平成7(1995)年頃よりの採用となったところが多い。また分割型がほとんど採用されなかった都道府県も存在する。


フードは深いものが採用されていたが、250mm用のものに関しては浅いものが採用されている。
フードは深いものが採用されていたが、250mm用のものに関しては浅いものが採用されている。


平成10(1998)年頃より、一体型の設置が開始された。一体型は分割型にあったとげのようなものがなくなり、より一体化したすっきりとしたデザインとなった。一体型より原則300mmの設置となり、250mmのものは九州地方に数か所残存しているのみとなっている。一体型より本格採用を始めた都道府県も多い(例:千葉県)。
平成10(1998)年頃より、[[信号電材アルミ一体型|一体型]]の設置が開始された。一体型は分割型にあったとげのようなものがなくなり、より一体化したすっきりとしたデザインとなった。一体型より原則300mmの設置となり、250mmのものは九州地方に数か所残存しているのみとなっている。一体型より本格採用を始めた都道府県も多い(例:千葉県)。


レンズは自社製の多眼レンズを装着することが多いが、西日対策に消極的な地域や西日対策の不要な角度などではスタンレーブツブツレンズが装着されることもある。また他メーカーのODMとして他メーカーのレンズがはめ込まれたケースも存在するほか、ブロンズレンズのものもみられる。
レンズは自社製の多眼レンズを装着することが多いが、西日対策に消極的な地域や西日対策の不要な角度などではスタンレーブツブツレンズが装着されることもある。また他メーカーのODMとして他メーカーのレンズがはめ込まれたケースも存在するほか、ブロンズレンズのものもみられる。


=== [[三協高分子]] ===
=== [[三協高分子]] ===
三協高分子は原則[[樹脂丸型灯器|樹脂を材質とした灯器]]を製造していたが、アルミニウム製のものも製造していた。ただし、数は非常に少ないうえ、設置がされなかった都道府県もある。松下通信工業(松下電器産業)もこの筐体を使用していることがある。
三協高分子は原則[[樹脂丸型灯器|樹脂を材質とした灯器]]を製造していたが、アルミニウム製のものも製造していた。ただし、数は非常に少ないうえ、設置がされなかった都道府県もある。[[パナソニック|松下通信工業(松下電器産業)]]もこの筐体を使用していることがある。


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==