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クチバシ

提供:信号機Wiki

クチバシは、京三製作所の初期の鉄板灯器に使われていた尖った形状のフード、および、そのフードが取り付けられている鉄板灯器のことである。

クチバシ
清水橋交差点(神奈川県山北町)に設置されていたクチバシ。2018年10月撮影。
上位分類 鉄板灯器
製造期間 昭和53年末〜昭和56年3月
採用地域 北海道、東京都、神奈川県、奈良県、大阪府など
残存数 北海道、神奈川県、奈良県、大阪府などに少数
メーカー 京三製作所
警交仕規 第23号
レンズ スタンレーヤマブキレンズ
アーム 通常アーム
タイプ 初期型、中期型、後期型、北海道型、豪雪型
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概要[編集 | ソースを編集]

京三製作所は、昭和53年頃から鉄板灯器(共通丸型灯器)を製造しており、昭和56年3月頃までの鉄板灯器には京三特有の形状のフードが使われていた。それ以降のフードは日本信号小糸工業ほぼ同じ形状に変更されている。都道府県によっては、宇宙人からクチバシに移行した後も宇宙人を採用していたり(福島県など)、両方とも採用していたりする(大阪府など)。

宇宙人角型のフードと似ているが、別物である。

クチバシ鉄板と宇宙人の見分け方は、宇宙人とクチバシの見分け方を参照。

分類[編集 | ソースを編集]

クチバシは以下のように分類できる。関東型は製造番号がTから始まり、東日本に設置された。関西型は製造番号がZから始まり、西日本に設置された。

初期型[編集 | ソースを編集]

昭和53年末頃から昭和54年6月頃まで製造されていたタイプ。フード台座などが溶接となっている。関東型ではこの世代からすでに警交付きである。

中期型[編集 | ソースを編集]

昭和54年7月頃?から昭和55年11月まで製造されていた。フードや台座がネジ止めに変更されている。この世代から黒銘板となっている。庇取付金具は、3箇所ともだるま穴がある。

後期型[編集 | ソースを編集]

上側の庇取付金具のだるま穴が無くなっている。

後期型(関東型)[編集 | ソースを編集]

関東型は昭和55年11月から昭和56年3月まで製造されていた。上側の庇取付金具のだるま穴が無くなった。後代の通常フードは昭和56年2月の鉄板灯器にも見られるため、2月から3月は過渡期と思われる[1]

後期型(関西型)[編集 | ソースを編集]

関西型は昭和55年4月頃?から昭和56年1月頃?まで製造されていた。関西型には後期型クチバシしか存在しない可能性が高い。また、関東型と異なり、末期を除いて警交無しである。

北海道型[編集 | ソースを編集]

北海道に昭和54年4月〜5月頃製造のものが複数設置されていた[2]。クチバシの中で唯一、下側の台座が無いタイプである。また、通常のタイプではフードや台座が溶接の世代だが、こちらはなぜかネジ止めになっている。中期型クチバシ(昭和54年7月頃〜)や通常フードの関東型鉄板灯器(昭和56年〜)の特徴を先取りしている。

豪雪型[編集 | ソースを編集]

縦型用の蓋止め金具が追加されているタイプ。新潟県に設置されていた。

クチバシの分類
台座固定方法 庇固定方法 下側台座 銘板の色 上側庇取付金具ダルマ穴 追加の蓋固定金具
初期型 溶接 溶接 有り 茶色 有り 無し
北海道型 ネジ止め ネジ止め 無し 茶色 有り 無し
中期型 ネジ止め ネジ止め 有り 有り 無し
後期型 ネジ止め ネジ止め 有り 無し 無し
豪雪型 ネジ止め ネジ止め 有り (不明) 有り

参考文献[編集 | ソースを編集]

  1. 羽井出. https://twitter.com/sv2nt/status/1452240733201567754?s=46&t=EtxV-AJJ6PVxyUDwkrMuzA, X. 2021, (参照 2025-01-08)
  2. 丹羽拳士朗. "北海道の信号機 京三くちばし庇矢印", Let's enjoy signal!!, 2024, https://trafficsignal.jp/~thinsignal/hokkaidokutibasiyazi.html, (参照 2025-04-07).

関連項目[編集 | ソースを編集]