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フラット型灯器

提供:信号機Wiki
フラット(型灯器)
製造期間 2011年~
採用地域 北海道、東北地方、滋賀県、石川県、福井県、鳥取県、沖縄県など(信号電材製は埼玉県などに少数)
残存数 上記同様
メーカー コイト電工、信号電材
警交仕規 第1014号
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フラット型灯器(ふらっとがたとうき)とは、コイト電工が主に開発・製造していた信号灯器を指す。また、信号電材が製造していた信号灯器に関しても記す。

概要[編集 | ソースを編集]

平成23(2011)年頃から、薄型LED灯器とは異なるタイプとしてこのフラット型灯器の設置が始まった。全体が1枚板のような直方体になっており、シンプルな見た目となっている。フードの取り付け穴や台座が一切存在しないものとなっており、そのためフードをつけることはできなくなっている。

ユニットLED式で、電球式のものは存在しない。LED式のため、疑似点灯に関しては問題ないが、着雪防止のために設置される際はやや下向きになることが多い(ごくまれに地面と平行な角度で設置されることもある)。グレアレスレンズを採用しているため、従来の薄型LED灯器に比べて点灯時と滅灯時のコントラストが高く、視認性に優れている[1]

東北地方、滋賀県、福井県など豪雪地帯(または降雪地帯)において採用されることが多く、そうでない都心部(首都圏、名古屋圏、大阪圏など)ではほとんど設置が見られない。また、豪雪地帯においては豪雪設置として縦型信号機での設置がデフォルトとなっている場所が多いが、フラット型灯器に関しては通常横型として設置されることが多い(秋田県を除く)。

平成29(2017)年度より、低コスト灯器の設置が始まったが、その際コイト電工はこのフラット型灯器を形状を保ったまま250mm用に小型化したものを製造している。これをコイトフラット、あるいはコイフラなどと呼ぶことがある。詳細は上記記事に譲る。

通常フラット型灯器と言えばこのコイト電工のものを指すが、信号電材もフラット型に近しい灯器を製造している。これは後述する。また、静岡県や埼玉県などではコイト電工の筐体で信号電材銘板になっているものも存在する。

信号電材のフラット型灯器[編集 | ソースを編集]

埼玉県さいたま市大宮区に設置されている電材フラット300(耳が一体となっているタイプ)

信号電材は、一時期独自のフラット型灯器を製造していた。コイト電工のものと比較すると、表面に台座や取り付け穴がないことは共通している。薄型LED灯器同様にが存在するタイプと、耳まで一体となっているタイプが存在する。宮城県、鳥取県などで数か所設置されたほか、埼玉県においても見られる。試験設置だったのか、数は非常に少ない。

なお、福岡県や静岡県などで同社薄型LED灯器のフードが全て外されたものが設置されていたりするが、そちらに関してはフラット型灯器ではなくあくまでフードレスの薄型LED灯器となる。

問題点[編集 | ソースを編集]

着雪防止のために極力凹凸をなくし、フードも撤廃することで対策されていたが、(これは他の灯器にも言えることだが)真正面からの吹雪などに弱く、レンズに雪がびっしり付き灯火が何も見えなくなることがある。前述のとおり設置角度を調整して対応することが多い。日本信号などはこの解決策として着雪防止フードの装着を行った薄型LED灯器の設置を進めている。

また、低コスト灯器と同様物理的にフードを装着することができないため(信号電材の低コスト灯器は外側にネジ止めすることで無理やり装着していたが)、誤認防止のためのフードを装着する場合はその灯器だけフラット型灯器ではなく従来の薄型LED灯器が設置されることが多い。

関連項目[編集 | ソースを編集]

外部リンク[編集 | ソースを編集]

参考文献[編集 | ソースを編集]

  1. コイト電工株式会社. "フラット型車両用交通信号灯器", コイト電工株式会社. n.d., https://www.koito-ind.co.jp/product/traffic/signal.html, (参照 2025-04-06).