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鉄板灯器

提供:信号機Wiki
2025年7月14日 (月) 13:27時点における咲夜の信号機撮影 (トーク | 投稿記録)による版 (ソートキー設定、カテゴリ設定、その他いろいろ)

鉄板灯器(てっぱんとうき)とは、その名の通り鉄板をプレスして作られている丸形灯器の俗称である。鉄板、S、丸形、共通丸形、コッペパンなどとも呼ばれる。

鉄板灯器
柏里3交差点(大阪府)に設置されていた鉄板灯器(矢印付き、日本信号製)
上位分類 鉄板灯器
製造期間 昭和53年~平成11年
採用地域 全国
残存数 全国に多数
メーカー 小糸工業、日本信号、京三製作所、陸運電機
警交仕規 第23号
レンズ コイト格子レンズ、コイトドットレンズ(コイト斑点レンズ)、コイト二重格子レンズ(コイトZレンズ)、コイトヤマブキレンズ、コイト網目レンズ、コイトブツブツレンズ、コイト渦巻レンズ(コイトSNレンズ)、スタンレーヤマブキレンズ、スタンレー折衷レンズ、スタンレーレモンレンズ、スタンレーブツブツレンズ、スタンレーブロンズレンズ(スタンレーダークアイレンズ)、スタンレー群馬濃色網目レンズ、三協蛇の目レンズ、群馬濃色網目レンズ、無色ブツブツレンズ
ユニット 小糸小粒欠込有全15周ユニット、松下初期13周ユニット
アーム 通常アーム
タイプ 関東型、関西型、東京型、埼玉型、雪国型、兵庫型、偽関東型、偽東京型
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概要

初期丸形灯器の後継機であり、日本で最も普及した灯器と言われている。殆どのデザイン灯器のベース灯器にもなっている。各社、各世代ともに似たり寄ったりのデザインとなっているが、細かい違いが多くある。全てを分類すると何千種類にも及ぶため、ここでは大まかな分類とする。

小糸工業

殆どが自社製造。銘板の型式欄の末尾にSがある。おそらく英語で鉄を意味する、Steelの頭文字をとったものと思われる。その為、S型灯器とも呼ばれる。また、群馬県などではレンズを無色ブツブツレンズに交換し、TYランプを搭載した灯器を拝見することができる。

斜め庇型

小糸特有の形状のフードを搭載した鉄板灯器。鉄板灯器の中でも初期の部類で、昭和53年頃から製造している。レンズ径によってレンズが変わるのが特徴。300mmのものはコイトドットレンズ(コイト斑点レンズ)、250mmのものはコイト格子レンズを搭載している。台座はねじ、庇取付金具は溶接となっている。警交23号。詳しくは斜め庇ページを参照。

初代

フードが後代と同じ通常のフードとなった。同じくレンズ径によってレンズが変わる。また、フードの取り付けは斜め庇型とは違い、全てねじでの取り付けとなっている。この世代のみ、本来樹脂丸形灯器にしか搭載されていないはずのコイト二重格子レンズ(Zレンズ)を搭載した個体も存在する。同じく警交23号。群馬県以外の都道府県では基本的に昭和56年までで設置が終了したが、濃色レンズを好む群馬県では昭和60年頃まで採用された。

2代目

コイトヤマブキレンズを搭載。大阪府に比較的

多く残存している。レンズ以外の違いは殆どない。同じく警交23号。

3代目

コイト網目レンズを搭載。フードの先端がややすぼんでいる個体が多い。同じくレンズ以外の違いは殆どなく、警交23号。

日本信号製

茨城県に一基のみ確認されている大変珍しい灯器。レンズがスタンレーレモンレンズだったり、底面に二つのくぼみがあるなど、灯器自体は日本信号製そのもの。銘板の型式も1H33となっており(本来なら語尾にSが付く)、急ぎで調達したODMモデルと思われる。

渦巻レンズを搭載した小糸製の鉄板灯器。

4代目

コイトブツブツレンズを搭載。大阪府などに多く設置された。

西日対策型

コイト渦巻レンズ(コイトSNレンズ)を搭載した灯器。銘板の末尾に西日対策を意味するNが付いている。東京都、静岡県、大阪府などに多く設置された。

LED式

群馬県庁前の交差点でしか確認されていない幻の灯器。小糸小粒欠込有全15周ユニットを搭載。このユニットを搭載した灯器ではアルミ灯器の方が主流だったため、設置数がもともととても少ない。群馬県庁前の交差点が既に更新済みな為、恐らくLED式の小糸製の鉄板灯器は絶滅したと思われる。

日本信号製

殆どが自社製造。京三製のものと類似しているが、底面に二つのくぼみがあることから区別することができる。濃色レンズを好む群馬県へ向けたスタンレー群馬濃色網目レンズを搭載した灯器が存在する。また、250mmの灯器が他メーカーと違い小型のフードが内側に取り付けられた所謂内庇灯器が存在する。比較的DX型灯器からの移行が早く、多く設置されている。

左が溶接台座、右が通常の庇取り付け。直接庇を台座に溶接しているのが分かる。

溶接台座世代

庇が台座に直接溶接されているタイプ。また、フードも後代のものと比べるとやや尖った形状になっている。大阪府などで稀に見ることができる。スタンレーヤマブキレンズを搭載。250mmの灯器は内庇のものしか確認されていない。

初代

庇がネジ取り付けに変更。250mmの灯器は内庇と外庇の二種類が存在する。同じくスタンレーヤマブキレンズを搭載。