「経過時間表示付き歩行者用交通信号灯器」の版間の差分
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2026年5月1日 (金) 21:20時点における最新版
経過時間表示付き歩行者用交通信号灯器(けいかじかんつきほこうしゃようこうつうしんごうとうき)とは、経過時間の表示機能を内蔵する歩行者用灯器である。ゆとりシグナルともいう。
概要[編集]
大規模交差点や歩車分離制御を行う交差点では、横断歩行者の信号待ち時間が長く信号無視を誘発する危険性がある。そこで、赤信号、青信号の残り時間を表示する装置、機能が設置されることがある。
以前は歩行者用灯器の隣に別体の装置を設置していたが、LED式灯器ではこの機能を内蔵する場合が多い。これを経過時間表示付き歩行者用交通信号灯器(以降経過時間表示付き歩灯)という。
構造[編集]
歩行者用灯器のレンズ内、人形の両側に8ないし10目盛りの表示が設けられる。灯火が切り替わると同時に点灯し、時間が経過するにしたがって上から順に滅灯していき、灯火が切り替わるのと同時に全て滅灯する。
表示にはLEDが用いられ、1目盛り辺りのLEDは2個ないし4個である。
経過時間表示部の制御ユニットは、灯体内部に設けられる。
種類[編集]
目盛りの数[編集]
8目盛りと10目盛りが存在する。前者はほとんどの都道府県で、後者は北海道や大阪府等の一部の地域で使用された。低コスト灯器以降は8目盛りに統一されている。
表示方式[編集]
分離表示方式(灯火と逆側に経過時間を表示)と一体表示方式(灯火と同じ側に経過時間を表示)が存在する。前者はほとんどの都道府県で、後者は北海道や大阪府等の一部の地域で使用された。低コスト灯器以降は分離表示方式に統一されている。
表示の仕組み[編集]
ほとんどの場合、経過時間表示は交通信号制御機と直接通信していない。歩行者用灯器の灯火と接続されており、前回の現示の時間から表示を決定する仕組みである。
定周期制御やプログラム多段などの場合は、各現示の秒数は原則固定であるため問題なくカウントされる。しかし、感知式(単純な半感応式、右折矢印延長用感知などをすべて含む)や押ボタン式では、現示の時間が常に一定ではない。この場合、表示の正確性が失われる。
よって、最後の1目盛りか最初の状態で調整を行うことが多い。そのため、中間フェーズと初期もしくは最後のフェーズは時間が異なる(待たずして切り替わる場合もある)。
なお、近年設置される経過時間表示付き歩灯は、複雑な制御で1サイクルに2回以上青現示がある場合も、問題なく表示を行うことができる。
単価[編集]
岐阜県警察の単価表では、経過時間表示付き歩灯(側柱式)の単価は183,900円である。
経過時間表示のないものは52,000円であるため、経過時間表示はかなり高価であることが分かる。
ユニット換装[編集]
東京都(警視庁)では、経過時間表示のないLED式歩灯に、経過時間表示ユニットを組み込む改造を行っている。この改造が行われた歩灯は、灯器裏面に換装後のユニットのメーカーなどが記されたステッカーが貼付される。
他の地域では経過時間表示化を行う場合、灯器ごと交換する。
沿革[編集]
- 2003(平成15)年 - 経過時間表示付き歩灯が登場。ただし、仕様が制定されておらず、地域によって目盛の数や表示位置が異なる状態であった。また、灯器には警交仕規が無い又は空欄の場合が多い。(各メーカーによる準拠の範囲を超えた独自仕様という扱いと思われる)。
- 2004(平成16)年 - 長野県に動くLED式歩行者用灯器(日本信号製)が試験設置された。これは青灯火の人形がアニメーションで動く機能を有するものであるが、点灯していない方の灯火に6段階の砂時計型の経過時間表示機能を有した。動く灯器そのものが本格採用には至らなかった[1]。
- 2006(平成18)年 - 愛知県に数字表示を内蔵したLED式歩行者用灯器(信号電材製)が試験設置された。これは点灯していない方の灯火に7セグメントを用いた数字で表示するものである。この方式の経過時間表示付き歩灯は、主に中国で標準的に用いられるものであるが、日本では本格採用には至らなかった[2]。
- 2006(平成18)年 - 警察庁により「経過時間表示付き歩行者用交通信号灯器に関する設置・運用方針の制定(平成18年5月30日付け警察庁丁規発第38号)」が制定。これにより版が改定され、警交仕規が付与された。
- 2009(平成21)年 - 警交仕規第1014号が制定。経過時間付き歩灯もこれに内包された。
- 2019(平成31)年 - 警察庁により「経過時間表示付き歩行者用交通信号灯器に関する設置・運用指針の制定(平成31年3月27日付け警察庁丁規発第54号)」が制定[3]。
メリット[編集]
歩行者の信号無視防止[編集]
歩車分離式(歩行者専用現示方式)等の待ち時間が長い制御でも、待ち時間が明らかになることで信号無視を防ぐ効果が期待できる。
ゆとりを持って横断できる[編集]
交通弱者(高齢者等)は、横断に長い時間を要することから、青現示の途中で横断を始めると間に合わない可能性がある。残り時間表示を見ることで、次の青現示に見送る等の判断ができる。
デメリット[編集]
高コスト[編集]
一般の歩行者用灯器より3倍以上高価であり、全ての交差点への導入は難しい。
導入しづらい制御[編集]
感知式、押ボタン式、列車連動式などの制御では、経過時間表示の正確性が低く、効果的に使用できない。
参考文献[編集]
- ↑ 交通信号機博物館,LED交通信号灯器,https://signal-net.sakura.ne.jp/sig_ani1-1.htm,2026-0107参照
- ↑ 名駅経済新聞,愛知県警、名駅に新型歩行者用信号機を試験設置,https://meieki.keizai.biz/headline/215/,2026-0107参照
- ↑ 警察庁. 経過時間表示付き歩行者用交通信号灯器に関する設置・運用指針の制定について(通達). R6.3.26(継続)