「端子箱」の版間の差分

羽井出 (トーク | 投稿記録)
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'''端子箱'''とは、[[信号線]]の接続点の格納に用いる箱である。接続箱・JB(Joint Box)ともいう。
'''端子箱'''とは、[[信号線]]の接続点の格納に用いる箱である。接続箱・JB(Joint Box)ともいう。
愛知県などではB箱(音響用は盲箱)とも呼ばれる。


== 概要 ==
== 概要 ==
信号線の接続を行う際、堅牢かつ防水性に優れた箱に格納しなければならない。その目的で使用する箱を端子箱という。ほとんどの場合柱上部に設置される。
信号線の接続を行う際、堅牢かつ防水性に優れた箱に格納しなければならない。その目的で使用する箱を端子箱という。ほとんどの場合柱上部に設置される。端子数によって筐体が変化する。
 
灯器用、音響用、感知器用など目的別に複数個設置する場合もある。


端子箱の代替として端子台を内蔵した[[鋼管柱]]も存在する。
端子箱の代替として端子台を内蔵した[[鋼管柱]]も存在する。
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=== 丸端子式 ===
=== 丸端子式 ===
ボルトが複数本設置された端子台を備えたもの。接続ケーブル全てに丸端子(R端子)を取付け、ナットを用いて端子台に接続する。堅牢な結線方法だが、全てのケーブルに丸端子を圧着する必要がある。
ボルトが複数本設置された端子台を備えたもの。接続ケーブル全てに丸端子(R端子)を取付け、ナットを用いて端子台に接続する。堅牢な結線方法だが、全てのケーブルに丸端子を圧着する必要があり作業性が悪い。


=== 差込式(WAGO端子式) ===
=== 差込式(WAGO端子式) ===
被覆を剥いたケーブルを差し込むだけで結線できる端子台を備えたもの。圧着が不要であるため作業性に優れている。ドイツ・WAGO社製の端子台が使用される場合が多い。
被覆を剥いたケーブルを差し込むだけで結線できる端子台を備えたもの。圧着が不要であるため作業性に優れている。ドイツ・WAGO社製の端子台が使用される場合が多い。信号電材が初めて採用した。


=== ツイストコネクタ式 ===
=== ツイストコネクタ式 ===
端子台を備えないもの。ツイストコネクタを用い、被覆を剥いたケーブル同士を捻じって接続する。端子台を使用しないため安価かつ接続穴数の不足が起こらないが、ケーブルの整理がしづらい。
端子台を備えないもの。ツイストコネクタを用い、被覆を剥いたケーブル同士を捻じって接続する。端子台を使用しないため安価かつ接続穴数の不足が起こらないが、ケーブルの整理がしづらい。
ツイストコネクタ式では端子台が存在しないため、端子箱とは呼称せず接続箱などと呼ぶ場合が多い。
丸端子式・差込式では接続穴数が不足すると、汎用差込型コネクタで増設する場合がある。


== 設置位置 ==
== 設置位置 ==
多くの交差点が[[架空線]]式の[[信号線]]を用いているため、一般にはそれに近い上部で接続される場合が多い。
多くの交差点が[[架空線]]式の[[信号線]]を用いているため、一般にはそれに近い上部で接続される場合が多い。よって普通手の届かない位置であるため、錠前は設置されない場合が多い。
 
== 主な製造メーカー ==
 
=== アサヒ機工 ===
アルミ製プレス筐体のものが製造されている。
 
=== 足立電材 ===
鉄筐体に溶融亜鉛メッキを施したものか、アルミダイキャスト製のものが製造されている。
 
=== [[信号電材]] ===
アルミダイキャスト製のものが製造されている。
 
== 寿命 ==
[[交通信号制御機]]等と異なり、明確な寿命は設定されていない。しかしながら、接触不良や筐体・蝶番等の破損による漏電等を防止するため灯器や信号柱、架空線等の更新時に同時に更新される場合が多い。


== 参考文献 ==
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[[カテゴリ:その他]]
[[カテゴリ:周辺物]]