一灯点滅
概要 編集
信号灯器のうち、「黄」や「赤」単独で構成される一位灯を総称して一灯点滅と呼ばれることが多い。これらは通常点滅していることから名づけられたと思われる。一位灯であっても点灯のみを行うものや、点灯と点滅を繰り返すもの、消灯するものなど多々あるが、ここでは設置される形態に沿って分類し、以下に種類を記す。
種類 編集
n方向一灯点滅(n>2) 編集
スペースの関係上通常交差点を設置できない場所や、交通量がさほど多くない交差点、通常動作とすると逆に交通混乱を招くような箇所において、一位灯を各方向に向け設置した交差点のことを指す。通常は十字路の交差点において設置されることが多いため四方向一灯点滅となるが、T字路の場合は三方向、片方が一通などのT字路などで二方向のものもみられる。通常歩灯は設置されない。
基本的な設置方法は集約型となっており、昭和後期~平成初期には完全一体型(サイコロ)も設置されていた。
昭和50年末期頃に福岡県に初めてのn方向一灯点滅が設置され、その後ほぼすべての都道府県において設置が進んだ。都道府県によって採用数はまちまちで、福岡県では1000基以上が設置されたのに対し、千葉県は1基も設置されていない。
平成27(2015)年に警察庁より出された「信号機設置の指針」において、「一灯点滅式信号機その他の常に灯火の点滅を行っている信号機については、一時停止の交通規制その他の対策により代替が可能な場合は、信号機の撤去を検討するものとする。」との記載があり、n方向一灯点滅に関しては随時廃止が進められている。
この一灯点滅用に開発された200mmのLED式灯器が存在し、これの初期型(1990年代後半)を弥生式土器と呼ぶこともある。
主道に相当する方面が黄、従道に相当する方面が赤となることが多いが、山梨県や宮城県などでは全方向を赤点滅としている箇所も多く存在する。なお、それぞれの点滅は道路交通法における黄点滅、赤点滅と同様に従う必要がある。
細街路用の一灯点滅 編集
通常交差点のうち、交通量がごく僅少とされる道路に向けたものを指す。ほとんどのケースで赤一灯となっており、常時赤点滅あるいは青の代わりに赤点滅しその他は赤点灯、といったパターンがメインとなっている。これも都道府県によって採用数はまちまちであり、たとえば埼玉県では採用されていないほか、千葉県はごく少数にとどまっている。
この一灯点滅に関しても、上記同様撤去傾向にある。
予告信号としての一灯点滅 編集
一部の都道府県では、一灯点滅を予告信号として使用することがある。詳細は個別ページを参照されたい。