高齢者等用押ボタン箱

高齢者等用押ボタン箱(こうれいしゃとうようおしぼたんばこ)・交通弱者用押ボタン箱(こうつうじゃくしゃようおしぼたんばこ)とは、主に高齢者や視覚障害者等の横断に時間がかかる人(交通弱者)がボタンを押下することで青信号の時間を延長することができる押ボタンを含む筐体である。
概要
通常青信号の時間はその道路の横断に十分な時間が設定されているが、何らかの理由で横断に時間がかかる人々にとっては十分でない場合がある。高齢者等用押ボタン箱はそのような人々が安全に横断を完了できるように設置する。
警交仕規
警交仕規第1016号では、横断用の歩行者用押ボタン箱と警交仕規の区別が無くなった。また、警交仕規第218号の末期からは銘板等が「交通弱者用」から「高齢者等用」に変化したことから、本ページでは基本的に高齢者等用押ボタン箱と明記する。
構造
高齢者等用押ボタン箱には以下の設備が備わっている。
押ボタン
筐体中央部に位置する。押下することで横断要求を行うことができる。後述するが押ボタンのほかタッチ式のものもある。
表示部
筐体上下に位置する。非ボタン押下時は下の表示部の「おしてください」等が点滅し、押下後は上の表示部の「おまちください」が点灯する。
東京都などでは表示部が一切存在しない個体も存在する。
ブザー
視覚障害者等に押ボタン箱の位置を伝えるため、常時ブザー音が鳴動している。また、ボタン押下時は別のブザー音が鳴動する。
アンテナ
視覚障害者等ボタンの押下が難しい人々のため、行政等が携帯用発信器を配布している。この発信器を所有した人がボタンに近づくと、このアンテナが無線を受信する。受信後はボタン押下時と同様の動作を行う。
横断用の歩行者用押ボタン箱より機能が多いため、一般に高額である。また、横断用の歩行者用押ボタン箱はDC12Vで駆動するが、高齢者等用押ボタン箱はAC100Vを必要とする。
種類
ボタン
- 押ボタン
古くから用いられている方法である。一般に赤色のボタンを押下することで横断要求を送信する。ボタンにはオムロン製のZAP型押ボタンスイッチが用いられる場合が多い。また、地域によってはゴムキャップ等を被せてボタンの保護等を行っている。
- タッチセンサー
一部の地域に設置された変則的な個体を除き、警交仕規第1016号から用いられている方法である。タッチセンサーを触れて横断要求を送信する。ボタンの押下が不要であるため、交通弱者等に配慮したボタンとなっている。表示部は「おしてください」ではなく「ふれてください」の表示がされる。また、一部地域ではユニバーサルデザインで更に交通弱者等に配慮した歩行者用タッチ式スイッチを採用している。
点灯表示方式
- LED式(赤色発光旧フォント)
DC12Vの赤色LEDを表示部に用いたもの。警交仕規第39号で使用された。現行品と同様白抜きの黒い板の裏から複数のLEDを用いて表示させる方式である。フォントが細く現行品より視認性が悪い。また、経年劣化により現在はほぼ見えないものも多い。
- LED式(赤色発光新フォント)
DC12Vの赤色LEDを表示部に用いたもの。主に警交仕規第302号で使用された。フォントが読みやすく改良された。
- LED式(白色発光新フォント)
DC12Vの白色LEDを表示部に用いたもの。警交仕規第1016号で使用されている。赤色より視認性に優れた白色LEDの使用が可能になったことから、現在は原則これが設置される。
表示部は交換することが可能であり、一部の都道府県では警交仕規第218号以前の押ボタン箱にも白色LED式の表示部を取り付けている。
付加機能
- 高齢者等用一体型
横断用の歩行者用押ボタン箱と高齢者等用押ボタン箱が一体になったもの。
設置方法
側柱式
信号柱等に自在バンド等を用いて固定する。最も一般的な設置方法である。
押ボタン箱用のベースを備えた鋼管柱ではベースに固定することでケーブルの露出をなくすことができる。
アーム式
信号柱等からアームを伸ばし、先端に固定する。設置位置等の関係で、信号柱から離れた箇所に押ボタン箱を設置したい場合に用いる。
自立式
自立歩灯と同様、地面から細い鋼管柱で直接支持する。
設置位置
各都道府県警察によって異なるが岐阜県警察の場合、地面から900mm以上の高さに設置する。