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岐阜設置

提供:信号機Wiki

概要

車灯主灯器を右奥に、補助灯器を左手前に設置する方法である。岐阜県でよく見られる。右側設置。

右側設置

日本では車両は左側通行であるため、基本的には車灯も左側に設置される。車側柱式の場合、主灯器はFar side(交差点奥側)の左側、補助灯器はNear side(交差点手前側)の右側に設置される。ここでは便宜上これを通常設置と定義する。

一方で岐阜設置はこの位置関係が反転したものである。側柱式の場合、主灯器はFar side(交差点奥側)の右側、補助灯器はNear side(交差点手前側)の左側に設置される。つまり反対車線側に主灯器が設置されることとなる。この設置方法自体は岐阜県以外でもみられるものであり、右側設置と呼ばれる場合もある。ただし、他県のものは大部分が信号柱の建柱制限や交差点周辺の形状によるものである。
しかし、岐阜県では明らかに通常設置が可能と思われる場合でも、この設置方法を行うケースが多く、信号ファンはこれを岐阜設置と呼称する。

岐阜設置の種類

  • 補助灯器がない場合(中央分離帯なし)

  Far sideの右側に片面設置される。角調金具がないため、アームごと車両側に向ける。

  • 補助灯器がある場合(中央分離帯なし)

  Far sideの右側とNear sideの左側に両面設置される。角調金具を用いてある程度屈折させる。

  • 中央分離帯がある場合

  Far sideの中央分離帯柱とNear sideの左側に片面設置される。大規模交差点では更にNear side柱を両面設置にして対応する。

  • 特殊な設置環境の場合

  交差点形状・信号柱の削減等のため変則的な岐阜設置も存在する。岐阜県では左側からロングアームを用いて岐阜設置を行う場合がある。通常設置と同じ設置方法だが、灯器を右側に設置する意図があるものも岐阜設置の亜種として扱う。

岐阜設置の歴史

岐阜設置に関する公的資料が存在していない為明確な時期は不明であるが、岐阜県では少なくとも角形灯器の時代から行われている。現在においても岐阜設置で更新•新設されるケースがみられる。

岐阜設置のメリット

岐阜設置に関する公的資料が存在していない為岐阜設置に拘る明確な理由は判明していないが、ここでは一般的に考えられるメリットを述べる。

右ハンドル車・歩行者からの視認性が良い

  日本ではほとんどの自動車が右ハンドル車であり、運転席からの視認性は思いの外良い。また、歩灯がない場合は歩行者も車灯に従う必要があるが、岐阜設置は右側通行の歩行者からの視認性も良い(中央分離帯設置を除く)。

右折レーンからの視認性が良い

  一般に右折を行う場合、対向車線から接近する自動車と信号の灯火を同時に視認する必要がある。岐阜設置では対向車線側に灯器が設置されているため視認しやすい。この場合兵庫設置や右折車専用灯器の設置が理想的ではあるが、コスト面では岐阜設置に軍配が上がる。

トラック等で灯器が隠れづらい

  通常設置では背の高いトラック等の大型車により前方灯器が隠れてしまう場合がある。岐阜設置では右側にズレる為、隠れない場合が多い。この問題は通常設置であっても補助灯器の設置により解決できるが、低コスト化に伴い補助灯器の削減が目立つ昨今では有効な手法である。

車両と灯器の距離を離しやすい

  視認性向上の為には、停止線から灯器まである程度距離を離すべきである。しかし交差点形状や信号柱の都合によりこの距離を十分取れない場合、岐阜設置を用いることで視認性が改善する場合がある。

低コストに設置可能

  通常設置と岐阜設置を組み合わせることにより、信号柱の削減が可能である。特に電力会社柱・NTT柱を借用設置する場合、設置方法に柔軟性を持たせることができる為減柱効果が大きい。また、半感応式制御等で車両感知器を設置する場合、岐阜設置を用いることで感知器柱と兼用にすることができる。

岐阜設置のデメリット

(一部の交通からの)視認性が悪い

  右ハンドル車からの視認性は良好であるが、左ハンドル車や車道左側を走行するバイク・原付・自転車等からは灯器が遠く視認性が悪い。

混乱を招きやすい

  前述の通り大部分の都道府県では右側設置を積極的に行なっていない為、他県ドライバーは混乱しやすい。信号機ファン以外の方も違和感を感じるケースがみられる。

街路樹等で赤灯火が隠れる恐れがある

  車灯は最も重要な赤灯火が街路樹等で隠れないよう右に赤灯火を設けている。ただしこれは通常設置が前提の工夫であり、岐阜設置の場合逆効果となる。ただし、アーム長が十分にある場合、街路樹がない場合等では問題にならない。