予告信号
予告信号(よこくしんごう)とは、視認性の観点から交差点より手前等に設置される信号灯器を指す。
概要
交差点の形状は様々であり、中には交差点に進入する直前まで交差点における信号灯器の存在が確認できないケースもある。その場合に、交差点より手前において信号灯器を設置することにより信号交差点の存在を「予告」している。
主に交差点の手前に急カーブが存在する、あるいは急な坂が存在する(特に上り坂)場合において設置される傾向にある。
名称の統一は特にされておらず、「予告灯」「予告信号灯」「予告用」などと表記・呼称される。標示板においても特に取り決めがないため、全く設置されていない(かった)都道府県も存在する。
全国の予告信号
上述の通り、予告信号においては特に全国的な取り決めがあるわけではないため、各地により様々な形態のものが存在する。以下は、都道府県別に予告信号における特徴を述べている。
北海道・東北地方
北海道
青森県
岩手県
宮城県
秋田県
福島県
黄色一灯式の信号機を使用している。前方の信号機が青信号の時は初めは消灯しており、黄色信号への切り替わりが近づくと点滅を始める。その後、次に青信号に切り替わるタイミングまで点滅を続けるという動作である。ほとんどの場合、予告信号には背面板(四角ゼブラ)が取り付けられ、ここに「予告信号」と書かれる。
関東地方
茨城県
栃木県
群馬県
千葉県
黄色一灯式の信号機を使用し、常時点滅を行う。表示板は「この先信号あり」。
埼玉県
東京都
通常の配列だが、前方が青の時は滅灯していて、赤になると黄色点滅する。青と赤は使用しない。表示板は「予告信号灯」。
神奈川県
以前は黄黄配列が主流で、前方が青信号の時は交互点滅、赤信号の時は同時点滅を行っていた。近年は徐々に三位灯に置き換えられ、中央が常時黄点滅を行うようになっている。黄黄配列で残っているものについても常時同時点滅に改められた。表示板は「予告灯」または「予告信号灯」。
時差式信号機の表示板同様長らく予告信号にも表示板が設置されなかったが、2010年頃より順次設置。現在は予告信号に相当するものに関しては全て表示板が新設される。
甲信越地方
山梨県
長野県
黄黄赤配列で、前方が青の時は二つの黄色が交互に点滅し、それ以外は前方と同じ動作をする。表示板は「予告灯器」。
新潟県
黄黄赤配列で、前方が青の時は左又は下の黄色が点滅し、それ以外は前方と同じ動作をする。表示板は「補助信号」。
北陸地方
富山県
石川県
福井県
東海地方
静岡県
黄赤黄配列が有名だが、最近は黄黄配列の置き換えが進んでいるため減っている。動作は、前方が青の時は左右の黄が交互に点滅し、赤になると中央の赤が点灯する。
愛知県
岐阜県
三重県
関西地方
滋賀県
京都府
奈良県
大阪府
兵庫県
和歌山県
中国地方
鳥取県
島根県
岡山県
広島県
前方が青の時は滅灯し、赤になると黄色と「この先信号赤」の表示板が交互に点滅する。
山口県
黄青黄配列で、前方が青の時は真ん中の青が点灯し、赤の時は左右の黄色が交互に点滅する。
四国地方
徳島県
青黄黄配列で、前方が青の時は左の青が点灯し、赤になると真ん中と右の黄色が交互に点滅する。表示板は「予告信号」で色が黄色い。
香川県
愛媛県
高知県
九州・沖縄地方
九州では「補助信号」表示板が多数派で「予告信号」表示板は珍しい。
福岡県
前方の信号と同じ動作をする。表示板は「補助信号」で、大半が縦型。
佐賀県
長崎県
福岡県とほぼ同じ
熊本県
黄黄黄配列で、常時左右の黄色が交互に点滅している。真ん中の黄色は使用しない。表示板は「信号注意」。