コンテンツにスキップ

【お知らせ】現在、サーバースペックの関係上、信号機Wiki内の検索機能が正常に動作しない現象が発生しています。対処に努めていますがしばらくの間はメインメニューやカテゴリから参照いただくようにお願いいたします。(2026年5月8日)

「一部歩車分離式」の版間の差分

提供:信号機Wiki
ページ作成
 
種類等をまとめた
タグ: 曖昧さ回避ページへのリンク ビジュアルエディター
 
(同じ利用者による、間の1版が非表示)
1行目: 1行目:
'''一部歩車分離式'''(いちぶほしゃぶんりしき)とは、[[信号制御]]の1つ。[[信号制御#歩車分離式|歩車分離制御]]の1つでもある。
'''一部歩車分離式'''(いちぶほしゃぶんりしき)とは、[[信号制御]]の1つ。[[信号制御#歩車分離式|歩車分離制御]]の一種でもある。


== 概要 ==
== 概要 ==
通常、歩車分離式では[[歩行者専用現示方式]]か[[スクランブル方式|スクランブル式]]をとることが多く、そのサイクルは「歩灯が一斉に青になる」ものである。一部歩車分離式においてもこのフェーズが存在するが、その後どちらかの道の歩灯が先に赤になり、通常サイクルに戻ることが多い。このように、「歩行者専用現示のフェーズはあるが、その後通常フェーズが発生する」状態のサイクルにおいて、この名称で呼ばれる。
通常の歩車分離制御では、歩行者と車両の交通が完全に分離されており、全ての時間において交錯が一切発生しない。しかし、完全な歩車分離は効率が悪く、渋滞や歩行者の滞留の原因となりやすいことから、一部の交通の交錯を認める制御が用いられることがあり、これを一部歩車分離式という。


全国的に採用されているが、厳密には歩車分離式ではないために[[標示板]]を設けていないケースが多く、現状標示板の設置が確認できているのは東京都のみとなっている。(その東京都も標示板の設置を始めたのは2019年頃となっている)
== 種類 ==


歩行者の横断が車両より多いが、歩車分離にすると混雑を招くような箇所や、右左折車両があまり発生しない中規模な交差点で採用されることが多い。
=== [[歩行者専用現示方式]]・[[スクランブル方式]] ===
通常の歩車分離制御では全歩灯の青時間を設け、他の階梯は全て赤とする。
 
一部歩車分離制御では、主道車灯が青の時に従道横断用の歩道も青とする。このとき、主道からの右左折車との交錯が発生するため、右左折車が僅少な場合に採用される。
 
=== [[右折車両分離方式]] ===
広義の一部歩車分離制御と言える。この制御は右折車両のみが通行できる階梯を設けるものであり、左折車と歩行者は交錯する。
 
=== その他の歩車分離制御 ===
変形交差点や特殊な交通規制が行われる交差点において、危険性が高い交錯のみを排除した一部歩車分離制御が採用される場合がある。
 
== 標示板 ==
一部歩車分離制御において、標示板の扱いは地域によって異なる。
 
=== 「歩車分離式」標示板を設置しない ===
「歩車分離式」の標示板を設置すると、完全に歩車分離が行われていると誤認して、事故が発生する恐れがあるため設置していない。
 
=== 歩車分離が成立する方向のみ「歩車分離式」標示板を設置する(愛知県等) ===
完全な歩車分離が成立する方面の灯器のみに、「歩車分離式」の標示板を設置している。
 
=== 全ての方面に「歩車分離式」標示板を設置する(岐阜県等) ===
特に歩行者専用現示方式・スクランブル方式の一部歩車分離制御では、歩車分離の側面が大きいことから、全ての方面の灯器に「歩車分離式」標示板を設置している。
 
=== 「一部歩車分離式」標示板を設置する(東京都) ===
東京都では2019年頃から、「一部歩車分離式」標示板を設置している。
 
== 音響装置の扱い ==
一部歩車分離制御では、[[音響装置]]の扱いが難しい場合が多く、以下の手段が用いられる。
 
=== 歩車分離の時のみ鳴動(鳥混合) ===
歩行者専用現示方式・スクランブル方式の一部歩車分離制御では、全歩灯の青時間のみ鳥混合を鳴動させる場合が多い。
 
=== 音響装置を二台設置 ===
全歩灯の青時間に鳴動する装置(鳥混合)と、一部の歩灯のみの青時間に鳴動する装置を別に設置する場合がある。
 
=== 同時鳴動を許容 ===
音響装置の設定を変更し、一台の装置で対応する場合がある。全歩灯の青時間では複数の方向の音響が同時に鳴動する。
 
=== 個別音響装置・簡易型音響装置を設置 ===
特に複雑な制御が導入されている場合、個別音響装置や簡易型音響装置を設置する場合がある。全歩灯の青時間では複数の方向の音響が同時に鳴動する。


== メリット・デメリット ==
== メリット・デメリット ==
18行目: 57行目:
=== デメリット ===
=== デメリット ===


* 完全な歩車分離ではないため、主道(長くとられる方)に関しては通常サイクル同様に巻き込まれ事故が発生する可能性が残っている。
* 完全な歩車分離ではなく、交錯が発生することから事故の可能性がある。
* サイクルが特殊なため、見切り発車などにより信号無視となってしまう可能性がある。
* サイクルが特殊なため、見切り発車などによる信号無視が発生しやすい。
* 音響信号の対応が難しい。


== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
{{デフォルトソート:いちふほしやふんりしき}}
{{デフォルトソート:いちふほしやふんりしき}}
[[カテゴリ:信号制御]]
[[カテゴリ:信号制御]]

2026年5月13日 (水) 12:45時点における最新版

一部歩車分離式(いちぶほしゃぶんりしき)とは、信号制御の1つ。歩車分離制御の一種でもある。

概要[編集]

通常の歩車分離制御では、歩行者と車両の交通が完全に分離されており、全ての時間において交錯が一切発生しない。しかし、完全な歩車分離は効率が悪く、渋滞や歩行者の滞留の原因となりやすいことから、一部の交通の交錯を認める制御が用いられることがあり、これを一部歩車分離式という。

種類[編集]

歩行者専用現示方式スクランブル方式[編集]

通常の歩車分離制御では全歩灯の青時間を設け、他の階梯は全て赤とする。

一部歩車分離制御では、主道車灯が青の時に従道横断用の歩道も青とする。このとき、主道からの右左折車との交錯が発生するため、右左折車が僅少な場合に採用される。

右折車両分離方式[編集]

広義の一部歩車分離制御と言える。この制御は右折車両のみが通行できる階梯を設けるものであり、左折車と歩行者は交錯する。

その他の歩車分離制御[編集]

変形交差点や特殊な交通規制が行われる交差点において、危険性が高い交錯のみを排除した一部歩車分離制御が採用される場合がある。

標示板[編集]

一部歩車分離制御において、標示板の扱いは地域によって異なる。

「歩車分離式」標示板を設置しない[編集]

「歩車分離式」の標示板を設置すると、完全に歩車分離が行われていると誤認して、事故が発生する恐れがあるため設置していない。

歩車分離が成立する方向のみ「歩車分離式」標示板を設置する(愛知県等)[編集]

完全な歩車分離が成立する方面の灯器のみに、「歩車分離式」の標示板を設置している。

全ての方面に「歩車分離式」標示板を設置する(岐阜県等)[編集]

特に歩行者専用現示方式・スクランブル方式の一部歩車分離制御では、歩車分離の側面が大きいことから、全ての方面の灯器に「歩車分離式」標示板を設置している。

「一部歩車分離式」標示板を設置する(東京都)[編集]

東京都では2019年頃から、「一部歩車分離式」標示板を設置している。

音響装置の扱い[編集]

一部歩車分離制御では、音響装置の扱いが難しい場合が多く、以下の手段が用いられる。

歩車分離の時のみ鳴動(鳥混合)[編集]

歩行者専用現示方式・スクランブル方式の一部歩車分離制御では、全歩灯の青時間のみ鳥混合を鳴動させる場合が多い。

音響装置を二台設置[編集]

全歩灯の青時間に鳴動する装置(鳥混合)と、一部の歩灯のみの青時間に鳴動する装置を別に設置する場合がある。

同時鳴動を許容[編集]

音響装置の設定を変更し、一台の装置で対応する場合がある。全歩灯の青時間では複数の方向の音響が同時に鳴動する。

個別音響装置・簡易型音響装置を設置[編集]

特に複雑な制御が導入されている場合、個別音響装置や簡易型音響装置を設置する場合がある。全歩灯の青時間では複数の方向の音響が同時に鳴動する。

メリット・デメリット[編集]

通常の歩車分離式と比較したメリット・デメリットを記す。

メリット[編集]

  • より横断者が多い主道側に対して長めに歩灯の青時間を確保することができるため、円滑な横断が可能となる。
  • 一斉に青になるフェーズもあるため、歩行者と車両の分離はしっかりできる。

デメリット[編集]

  • 完全な歩車分離ではなく、交錯が発生することから事故の可能性がある。
  • サイクルが特殊なため、見切り発車などによる信号無視が発生しやすい。
  • 音響信号の対応が難しい。

参考文献[編集]