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車両感知器

提供:信号機Wiki
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車両用感知器(しゃりょうようかんちき)とは、超音波や赤外線等を用い交通量の計測や車両の感応を行うセンサである。

目的

リコール制御

右折車感応

交通量計測

速度計測

種類

超音波式

最も多く設置されている方式である。1970年代から整備されており、他方式より安価で環境変化に強い[1]。リコール制御・右折車感応・交通量計測・速度計測などありとあらゆる用途で用いられる。計測の仕組みにより、距離計測式とドップラー式に大別される。

距離計測式

路上に設置した超音波送受器から超音波を発射し、反射波が跳ね返るまでの時間で車両の有無を検出する。超音波送受器は路面から5.0~6.0mの高さに設置する。感知領域は直径約0.75mまたは1.2mであり、この範囲内を120km/h以下で走行する軽自動車以上の車両を検出できる。

ドップラー式

ドップラー効果を用いて車両の存在と走行方法を検出する。走行方法の検出が可能であるため、リコール制御に使用される場合が多い。

光学式(光ビーコン)

警察庁が推進する新交通管理システム(UTMS)のキーインフラである。投受光部とVICS車載器の近赤外線通信により、車両に交通情報を送信できる。車両感知機能は付加機能であるが、近赤外線の反射を用いて車両をの有無を検出する。超音波送受器は路面から5.0~6.0mの高さに設置する。感知領域は直径約1.2mであり、この範囲内を120km/h以下で走行する軽自動車以上の車両を検出できる。

画像式

カメラを用い、制御部で分析することで車両を感知する。検出範囲が広範囲であり、車種や待ち行列の計測も可能である。右折感応制御に使用される場合が多い。カメラ部は路面から5.0~6.0mの高さに設置する。感知領域は最大2車線、停止線から30mの範囲であり、この範囲内を70km/h以下で走行する自動二輪車以上の車両を検出できる。

遠赤外線式

物体から放射される遠赤外線を検出することで車両を感知する。他方式と異なり超音波や赤外線を発射しないため、消費電力が極めて少ない。そのため、商用電源式のほか小型ソーラーパネルと蓄電池を用いた電源供給も可能である。無線伝送装置と組み合わせることで、完全スタンドアロンの運用も可能である。感知部は路面から5.0~6.0mの高さに設置する。感知領域は直径約0.75mであり、この範囲内を120km/h以下で走行する車両を検出できる。

レーダー式

ループ式

  1. 電気計測 2019年3月号 交通管制システム 車両用感知器の種類と役割 電気書院 発行