光学式車両感知器

光学式車両感知器(こうがくしきしゃりょうかんちき)とは、近赤外線を用いた双方向通信を行うことができる車両感知器の一種である。光ビーコンともいう。
概要
警察庁の推進する新交通管理システム(UTMS)のキーインフラである。他の車両感知器と異なり、投受光部とVICS車載器(多くはカーナビケーション装置)の近赤外線通信により、車両に交通情報を送信できる。この仕組みを用い、様々な交通安全システムを使用することができる[1]。
警交仕規
機能
交通情報提供システム(AMIS)
運転者に渋滞・事故・所要時間等の交通情報を様々なメディアを通じて提供する。交通流の分散を促し交通の円滑化を図る。カーナビケーション装置に交通情報をリアルタイムで提供するVICS(道路交通情報通信システム)はこれの一種である[2]。
信号情報活用支援システム(TSPS)
運転者に対して信号灯火に関する情報を事前に提供する。ゆとりある運転を促し、急停止・急発進を伴う事故の防止等を図る[2]。対応した車載器を搭載した車両では光ビーコンが設置された交差点で以下の支援サービスを利用できる。
信号超過支援[3]
系統制御等を行うエリアで推奨速度情報を提供し、スムーズに交差点を通過できる。
赤信号減速支援[3]
信号情報を提供し、早めのアクセルオフによる緩やかな減速を促す。
発進遅れ防止支援[3]
青信号への切り替わり時間を提供し、スムーズな発振を促す。
安全運転支援システム(DSSS)
運転手から見えにくい周辺の交通情報等を視覚・聴覚情報により提供する。危険要因に対する注意を促し、ゆとりを持った運転ができる環境を作り出し交通事故を防止する[2]。
「信号見落とし防止支援」「出会い頭衝突防止支援」「追突防止支援」等の安全支援がある。
光ビーコン関連部品の製造停止等により保守が難しいため、光ビーコンを活用したDSSSは令和9年3月31日をもって運用終了となる。これに伴い必要性の低下した光ビーコンの撤去や、他方式の車両感知器への交換が行われている。
なお、ITS無線路側機を活用したDSSSは今後も運用される[4]。
車両感応機能
車両感知機能は付加機能であるが、近赤外線の反射を用いて車両をの有無を検出する。投受光部は路面から5.0~6.0mの高さに設置する。感知領域は直径約1.2mであり、この範囲内を120km/h以下で走行する軽自動車以上の車両を検出できる。
参考文献
- ↑ 電気計測 2019年3月号 交通管制システム 車両用感知器の種類と役割 電気書院 発行
- ↑ 2.0 2.1 2.2 警察庁,UTMSサブシステム https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/seibi2/annzen-shisetu/utms/utms_sub.html#amis ,2025-02-27参照
- ↑ 3.0 3.1 3.2 VICS,光ビーコン 信号情報活用運転支援システム(TSPS), https://www.vics.or.jp/know/service/tsps.html ,2025-02-27参照
- ↑ 警察庁,警察におけるITS, https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/seibi2/annzen-shisetu/utms/utms.html ,2025-02-27参照